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大学や企業担当者の参考になるソーシャルメディアガイドラインのベスト10


ソーシャルメディアガイドラインに盛り込むべき必須9項目イメージ

間もなく1995年生まれの4年制大学卒業者が職場デビューを果たします。春先は新人研修のほか、年次・役職ごとの社員研修が多く組まれる季節。そこに向け「ソーシャルメディアガイドライン」の策定やリスクマネジメント対策の研修を検討する企業も多いことでしょう。

もし参考にするなら、どの企業・団体のガイドラインが良いのか。そこでガイドラインの策定あるいは見直しを考えている大学や企業担当者に参考になるソーシャルメディアガイドラインのベスト10を選出してみました。

ここでいうソーシャルメディアとは、Twitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)、mixi(ミクシィ)などのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)だけでなく、Youtube(ユーチューブ)などの動画投稿サイト、ヤフー知恵袋、教えてGooなどのQ&Aサイト、価格コムや食べログのようなレイティングサイト、ポケモンGO、モバゲー、GREEなどのソーシャルゲーム、それと従来からあるブログなども指します。

大学と企業で異なるソーシャルメディアガイドライン策定の意味

すでに多くの大学ではソーシャルメディアガイドラインを策定しています。いうまでもなく、学生がSNSの使い方を誤っていろいろ問題を起こしているからです。

しかし多くの大学がどれも当たり前のことをそのまま文章に表現して並べているだけで、「学生に伝わるガイドライン」がきわめて少ないのが現状です。おそらく大学の作成担当者がソーシャルメディアポリシー、運用ガイドラインの本質を知らず、他校の物まねで作っているからではないかと思っています。

ところが一方、これから社会に出て行く学生が入社するであろう企業の多くも、未だソーシャルメディアポリシーやガイドラインを作成しておらず、野放し状態にあります。

そもそも企業では、ソーシャルメディアガイドラインを策定する以前に「そもそも必要なのか」「当社は公式アカウントを持つ予定はないんだが・・・」といった声をよく聞きます。
「田淵さん、うちの会社に必要なのか?」と聞かれることが増えていて、そのたびに文面を対外的に公開するかどうかはともかくとして、ガイドラインは策定しておきなさい、と勧めています。

つまり、大学以上に多くの企業に問題意識が希薄であるという事実があります。理由は、企業活動にソーシャルメディアを利用する会社は全体から見るといまだ少数であり、多くは社員が私的に使うものであって、会社はそこに介入しない、または出来ないためです。

これからソーシャルメディアリスクに直面する企業

昨今のソーシャルメディアの普及具合からすると、若手・中堅社員のおよそ半分、新入社員ともなればほとんどの人が既に何らかのソーシャルメディアを使っています。大学では誰もが普通に使用していたソーシャルメディアですが、多くが友人との連絡だったり、情報の共有やコミュニティづくりに使用していたはずです。
しかし企業では、それが思わぬ問題を引き起こします。例えば、知らずに機密情報を友人に漏らす、勝手に無断で研修の様子を動画撮影し社内で共有する、個人情報を漏えいする、悪ふざけを撮影し公開するなど。大学で教わったはずなのに、理解されず社会に出ても問題を起こしてしまう社員が少なくありません。問題はむしろ深刻で、外部に露見していないだけで、罪の意識もなく会社のことを友だちに書いてしまう、しゃべってしまう社員がいることです。つまり大学生活の延長を、社会人になってからも続けてしまうのです。

しかしここでよく考えてみてください。企業で今、何が求められているでしょうか。どのように顧客の声に耳を傾け、また担当業務に関連する話題を発信しながら意見交換することで、知見や人脈を社外に拡げていくか。また積極活用派の社員が増えることは、企業のブランディングにもプラスになることがわかってきています。
しかし諸刃の剣で、不適切な利用は時にその社員個人のみならず企業の信用問題にまで発展します。
だから思わぬ落とし穴にはまらぬよう、ルール作りは欠かせないのです。

物真似、パクリではない、ソーシャルメディアガイドラインベスト10

ではどんな形でガイドライン作成を進めていけばよいでしょうか。今回は、私が選んだベスト10をここで公表します。

順位 企業・団体名 URL 概要 カテゴリー
1 聖心女子大学 外部リンク(PDF) ミシガン大学のガイドラインを一部参考に2012年4月に策定。投稿前に自問する7つのチェックリストをはじめ、リスクを分かりやすく解説している。学生を守る姿勢が大学の枠を超えて評価されている 教育機関
2 “米産婦人科学会(ACOG) 外部リンク(PDF) 学会誌「ACOG TODAY」2012年11月号の特集記事として「SocialMedia Guide」を掲載。「患者とオンライン上で議論しない」「メディカルアドバイスをしない」「Facebookで患者と『友だち』にならない」など医師向けに助言 学会・団体
3 関西学院大学 外部リンク 学生向けの「ソーシャルメディア利用についての注意喚起」、教職員向けの「関西学院ソーシャル・メディア・ガイドライン」を公開。教職員向けには、職務上知り得た守秘義務・機密情報の取扱に関する項目がある 教育機関
4 住友3M 外部リンク 「投稿しようとする内容を慎重に確認しましょう」「3Mのビジネスパートナーの皆様を守りましょう」など前向きな呼びかけ調で統一。リスク回避もさることながら従業員のソーシャルメディアを積極的に活用することが狙い 国内企業
5 シックス・アパート 外部リンク 「ブログとソーシャルメディア」のページで、公式アカウントの一覧と従業員のプロフィール一覧を掲載。ガイドラインは一定の条件の下、他社の利用を許諾している。ロフトワークなどが利用している 国内企業
6 IBM 外部リンク 米IBMが策定したガイドラインの日本語訳。「喧嘩を仕掛けない」など内容は具体的。社内広報担当者が理解、浸透に努めている。パソコン事業の売却でBtoC事業がなくなった同社は、一般消費者とつながる窓口としてソーシャルメディアを重視 海外企業・国内企業
7 コカ・コーラ 外部リンク 米コカ・コーラのガイドラインをベースに、実名公表が前提となっている部分を日本のネット事情に合わせて一部改訂。実名・匿名を問わず、同社および協力会社の社員が守るべき4項目を立てている 海外企業・国内企業
8 千葉市 外部リンク 31歳の若さで就任した熊谷俊人市長がTwitterヘビーユーザーである千葉市は、ガイドラインでも自治体の先頭を行く。ガイドラインと合わせて公開されている22問のガイドラインFAQも充実 自治体
9 デル 外部リンク 米デルが策定した「グローバルソーシャルメディアポリシー」の日本語訳。情報の保護、透明性と開示など5項目の原則で構成。同社は、ソーシャルメディア運用を学ぶコース「「Social Media and Communities University」を用意している 海外企業・国内企業
10 米ウォルマート 外部リンク 2006年にブログマーケティングにおける「やらせ」が明らかになって炎上を経験している米ウォルマートのガイドライン。同社は最近、位置情報サービスを使ったプロモーションサービスを積極展開中 海外企業

ガイドライン公開企業の文面には共通点も多く、抜き出して並べると“それなり”のガイドラインが作れてしまいます。ただ、そうした寄せ集めでは説得力に欠け、社員には浸透しません。
業界および自社に特有のリスクは何かを意識してカバーする内容に仕上げなければなりません。そうしたオリジナリティに重点を置いて、国内外の企業・団体、自治体などから10サイトをピックアップしました。

1位は聖心女子大学。学生が起こしそうなトラブルを想定して、「情報は公共の場で披露しても大丈夫な内容ですか?」「自分以外の写真や情報に関して投稿する際、きちんと許可を取っていますか?」など、7つのチェックリストで構成しています。「本学の学生として自覚を持ち、良識ある発言を…」といった、ありがちな心得を羅列したガイドラインでは、学生への浸透はなかなか難しいです。また、決して利用の制限や罰則をちらつかせるのではなく、これから就職活動を控える学生を思っての教育的配慮であることが文面の端々から伝わってきます。そうすることで学生側も「自分ごと」として受け止めることができます。

教育機関としてはほかに関西学院大学を8位に挙げました。文言自身に特筆すべきものがあるわけではないですが、学生向けだけでなく教職員向けにもガイドラインを策定した点が評価できます。実際、他大学では教授の問題投稿で大学にクレームが入ったり、高校教師が出来の悪い答案を撮影・公開して騒ぎになったりといった事案が起きています。
企業が大人の社員向けにガイドラインを策定しているのですから、教職員向けの注意喚起は必要です。

2位は米国の産婦人科学会。「患者からの質問に安易にオンライン上で回答しない」など医師特有のリスクをふまえソーシャル上での患者との距離のとり方や心得が書かれています。医師としてのプロフェッショナル性を磨くためのソーシャルメディア利用を奨励している点に好感が持てます。

3位の千葉市も、市職員向けに特化した内容のガイドラインです。服務規程との兼ね合いや信用失墜に当たる行為などを具体的に説明するFAQが充実しています。

ガイドライン策定企業は、外資系企業およびIT・ネット系企業が先行しています。ランクインした企業の中で幅広い業界で参考になるのは7位の住友スリーエム。 同社も外資に属しますが、BtoB(企業間)事業が主軸で従業員平均年齢が40代と高く、決してデジタル領域で最先端を行く企業ではありません。米国本社では従業員個人のソーシャルメディア活用をカバーしたガイドラインはなく、国内独自の試みで策定しました。7項目からなるガイドラインの第1項に経営理念の「正直さと誠実さ」を挙げ、企業行動規範と連動した内容に仕上げています。ガイドライン文面も“べからず集”でなく、積極活用を後押しする表現に徹しているのもポイントです。なお、ガイドラインは策定がゴールではありません。社員に周知徹底させる教育が不可欠です。また変化が著しい分野ゆえ適宜見直しや追記も必要になります。

ナレッジ&コラム執筆者

執筆者

田淵 義朗(たぶち よしろう)

ソーシャルメディアリスク研究所代表
1956年神戸市生まれ。中央大学法学部法律学科卒業後、出版社やベンチャー企業経営を経て、ネット上のコンテンツビジネス/サービスのリスク管理コンサルティングに携わる。ネット風評対策・誹謗中傷対策・クレーム調査、法的対応(民亊、刑事)の証拠収集、予防のための経営層・従業員研修、などが専門。主な著書に「45分でわかる個人情報保護」(日経BP社)、「ネット〈攻撃・クレーム・中傷〉の傾向と即決対策」(明日香出版社)、ビデオ監修「ソーシャルメディアのリスク」(PHP研究所)など。

  

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