誹謗中傷対策とネット炎上対策をサポートする【ネット情報参謀セイメイ】

ネット情報参謀セイメイ

0120-134-797
営業時間:9:00~19:00/土日祝日休

企業とデジタルリスク(5)「ユーザー心理」~告発へ向かうユーザー心理。「すかすかおせち事件」を検証する(その2)~


告発へ向かうユーザー心理

ここからは、単なる炎上騒ぎにとどまらず、ユーザー心理が告発へと向かっていく。

以下は祭りの進行である。(灰色に囲ってある部分は当時の書き込みコメント。書き込みの一部を掲載)


◎1月2日13:14
「グルーポンで買ったおせち料理が『見本と違う』と話題に! 腐っているという報告も多数」

  • カニ商法と同じ社会悪。
  • 早く保健所持ち込めよ。

◎1月2日22:50
「グルーポンで購入したおせち料理が見本と全然違う! それを受けてバードカフェの社長が辞任を発表」

  • 廃業しろ。
  • 辞任謝罪文 誤字だらけ! ●誤って済む問題でないことは、→●誤字。正しくは「謝って」。
  • オマイラもうやめろよ バードカフェが潰れちゃうだろ。
  • 通報先だ グルーポン→公取、消費者庁 バードカフェ→保健所、国税。
  • 問題はグルーポン ここを追い込めなかったら負けだ。
  • 無責任なバイトだろうし、ちゃんとしたおせちを見た事も無いだろう。

◎1月3日1:49
「グルーポンのおせち、31日に届く予定が200人に配達できず。『調理と詰め込みに予想以上の時間がかかった』と説明」

  • バードカフェは加工品を開封し詰め込んだだけ。建物裏の加工品袋のごみを確認済み。
  • キャビア→ランプフィッシュの卵、丹波の黒豆→中国産ぶどう豆。
  • フランス産シャラン鴨のロースト→国産鴨。確定ってことだな。こりゃ詐欺だよ。

◎1月3日2:55
【ν探大勝利】グルーポンおせち事件更なる展開。未成年スタッフ深夜労働に飲酒。

  • 系列店のバイト女子高生のブログらしい。
  • 高校は○○高校3年今春からの進学先は○○なのがすでに判明してる。
  • ストリートビューでみるとそこそこ大きい家に住んでるみたいな。
  • 何か知んないが面白い展開になってるみたいだなw 新年早々いい仕事しやがって。
  • お前らのやってることは、事情を分かってない弱いものいじめ。強いものに立ち向かえよ。
  • これは本気でかわいそうだからやめろ。

◎1月3日21:03
グルーポンで購入したおせち料理が見本と全然違う! バードカフェの社長が辞任を発表 ガジェ通「被害者を募集」

  • 【急募】今回のおせちを購入した方(被害者)を募集します。関東近郊の場合は取材させて頂く場合が御座います。(ガジェット通信)
  • フジ特ダネ(とくダネ!)関係者がアップをはじめた模様。

◎1月4日12:02
ホリエモン「バードカフェのおせち問題を追及する人……自殺者が出るまで執拗に吊るし上げ、溜飲下げるだけ」


◎1月4日22:48
グルーポンで購入したおせち料理が見本と全然違う! バードカフェの社長が辞任を発表 したが、「おせち被害者の声を募集」!


◎1月5日12:23

  • ○○夫婦(社長)の戸籍まで晒されてるぜw。

◎1月6日16:24
【おせち騒動】産地も偽装かよっ! 米紙報道で世界的関心事に。

  • ウォールストリート・ジャーナルかすげぇw。立志伝に箔が付くなw。

まとめ:どうすれば炎上を防げたのか

「すかすかおせち騒動」で、何故スレッドが106まで延びたのだろうか?12月31日~1月6日まで、ニュース速報+板(4日間ルール)にて、たかだか「おせち」話で、祭りが継続したのはどうしてだったか、総括してみたい。

クーポンを販売したグルーポンは、元旦には公式ホームページで謝罪文を掲載し、購入代金の全額返金と、お詫びとして5000円相当の利用チケット(またはハーゲンダッツのアイスクリーム)を添えて、おせち購入者に送付することを約束した。

それでも祭りが継続したのには、いろいろ理由があった。この点をしっかり検証すれば、炎上を未然に防ぐ方法と、または炎上しても鎮火できるヒントを得ることができる。すべてのスレッドとその内容を紹介できないので、部分的に抜粋して流れを書いてみたが、祭りが始まる原因と、祭りが継続していく原因があり、まとめて整理すると次のようになる。

まず、炎上する、祭りになるきっかけは、一購入者の食べログへの投稿画像による強烈なインパクトのある「すかすかおせち」の絵(画像)にあった。だがそれだけでは、たかがおせちの話題で、これだけ祭りが継続するのも理解しがたい。

祭りになるには条件があって、話題の火種がたくさんあることが必須である。すかすかおせち騒動には、祭りが始まる火種(原因)が数多く揃っていた、と言える。

先にまとめたように、12項目の原因が考えられるが、やはり一番は、おせち写真のインパクトであり、それ以上に、過去に社長自らが書き込んだツイッター、ブログの内容が反発を買ったといえる。またわざわざネットに載せなくてもよい製造現場の写真、アルバイト従業員の不衛生な様子、はしゃぐ様子など、炎上を更に引き起こすネタを提供した点も大きい。一方で「食材が腐っていた」「品数が足りなかった」というような、食品衛生法や食品表示法に抵触する、違反の可能性が高いネタは、炎上しない。

こうした点を見ると、クレームが炎上し祭りにつながるには、ユーザーのモラルや社会正義心が許せない、告発へ傾かないと、祭りにならない。

マスコミ対応のまずさ

炎上・祭りになっていく過程でも、鎮火できるチャンスはあった。一つひとつの事後対応がなっていなかった。謝罪文やらマスコミ対応が適切ならば、燃料を投下されることもなかったろう。

とくに「とくダネ!」(フジテレビ朝8時~)の取材に答えて「すかすかの写真は、もっともひどい状態のものです」というようなことを社長が発言して、せっかく鎮火しかかったのに、また炎上したのである。マスコミ取材は、正当性を挽回できるチャンスと考えるあまり、問題に対してついつい弁解したりするのである。これは最もまずいやり方で、弁解しないで頭を下げて謝罪しきればよかったのである。このあたりがネットを利用している会社にしては、下手くそというか稚拙で、そのことがさらに炎上を生んでいくのである。こうした目にあったときは、冷静に着実なやり方で、突っ込まれることがないように火種になる材料を吟味し、咀嚼して、対応に臨むことが大事だ。

ナレッジ&コラム執筆者

執筆者

田淵 義朗(たぶち よしろう)

ソーシャルメディアリスク研究所代表
1956年神戸市生まれ。中央大学法学部法律学科卒業後、出版社やベンチャー企業経営を経て、ネット上のコンテンツビジネス/サービスのリスク管理コンサルティングに携わる。ネット風評対策・誹謗中傷対策・クレーム調査、法的対応(民亊、刑事)の証拠収集、予防のための経営層・従業員研修、などが専門。主な著書に「45分でわかる個人情報保護」(日経BP社)、「ネット〈攻撃・クレーム・中傷〉の傾向と即決対策」(明日香出版社)、ビデオ監修「ソーシャルメディアのリスク」(PHP研究所)など。

厳選ホワイトペーパー

カテゴリー

人気のナレッジ&コラム

最新のナレッジ&コラム

募集中のセミナー

  • 現在募集中のセミナーはございません。