Instagram(インスタグラム)とは
Instagram(インスタグラム)とは
Instagram(インスタグラム)とは、写真の投稿をメインとしたコミュニケーションを楽しむことができる無料のSNSです。
他の写真共有サービスと差をつけて多くのユーザーを集めた要因は、当時Instagramを起動した状態で写真の撮影、加工、アップロードができるという点が特出していたからだと言います。
普通に写真を撮影してから、別のアプリで写真を開いて加工し、SNSを起動してアップロードする(アップロードするのに待ち時間がかかることもある)のではなく、極力少ない操作で気軽に投稿ができたことが受けたのです。
(現在はTwitterでも同様の機能は存在しますが、Instagramがその先駆けでした)
アメリカで誕生したInstagramは徐々にユーザー数を伸ばし、2012年にFacebookに将来を期待され破格の金額で買収されました。
買収後Facebook社の技術やアイディアが投入され、アイコンが変わる等の変化は見られますが、基本的には独立して運営されており、独自のスタイルで他のSNSと大きく差別化されています。
写真がメインでつながるSNS
FacebookやTwitter等の代表的なSNSとの大きな違いは、キャプションとして写真と共に文章も投稿することができるものの、文章による発信力よりも、写真の質の高さに重点が置かれていることです。
実際にスマートフォン版のアプリでFacebookとInstagramを比較してみると、ホーム画面ではFacebookは文章が先にあって写真が出てきますが、Instagramは写真が先です。
Instagramのキャプションはわずか3行程度で「続きを読む」という形で畳まれてしまっています。
つまりわざわざ投稿1つ1つの投稿の文章を丁寧に読まなくても、ひたすらスクロールをして写真だけを眺めて楽しむという使い方もできるのです。
写真だけを楽しむのであれば、外国語が読めなくても海外のフォトグラファーのアカウントをフォローすることで海の向こうの素晴らしい景色をたくさん見ることができます。
また、動物を愛らしいと思う気持ちも多くの人たちで共有できる感情です。
趣向を凝らしたペットの写真が人気を博し、出版社から声がかかって写真集まで発売したユーザーも日本にはたくさんいます。
このように、Facebookはリアルな人とのつながりから「友達」としてユーザー同士がつながる傾向にありますが、Instagramは必ずしもそうではありません。
写真で表現される美しさやおもしろさには、言語の壁は存在しないので、世界中のユーザーと気軽につながることができるという特徴があります。
独自の文化が形成されているInstagram
Instagramはとにかく写真を見る・見せることに特化しています。
FacebookやTwitterではホーム画面とほとんど変わらない形でその人の投稿を見ることができますが、Instagramは表示方法をわざわざ変更しない限りはデフォルトで正方形に写真のみが並ぶページになっていることからも、いかに写真を意識されているかがわかります。
また、情報がどんどん拡散されるFacebookやTwitterのシェアやリツイートと同様の機能は、現在Instagram公式アプリにはありません。
連携アプリではそういった機能もありますが、ユーザー全員が利用しているわけではなく、たまたま見て気に入った写真には「いいね」をつけ、写真だけでなくユーザー自身が気になればのユーザーのページまで写真を見に行く、という操作が必要になります。
では、どのように「たまたま」他人の写真を見つけることができるのか、どうすれば他のユーザーとつながるきっかけを作ることができるのでしょうか。
Instagramでは誰かを経由して自動的に投稿が流れてくるのを待つことができないため、自分で能動的にアクションを起こさなくてはなりません。
そこで使用されるのが「検索」と「ハッシュタグ」です。
昨今の若者はGoogle等の検索を信用しておらず、商品のレビューやレジャー施設について調べる際にはSNS内で投稿を検索し、リアルな声を集める傾向があると言います。
Instagramはユーザーが撮った写真という確たる証拠と共に正直な口コミを探すことができる絶好のツールです。
もちろん購買のきっかけを得るためだけでなく、自分と同じ趣味の人や尊敬できるスキルやセンスを持った人を探すことも可能です。
また、ハッシュタグ自体はTwitterでも使われますが、Instagramの方がより活発に使われている印象があります。
Instagramでは「このハッシュタグが付いた写真は何件投稿されている」という情報を見ることができます。
個人ユーザーにとってはより投稿が多いハッシュタグから探しに行けば、自分と趣味趣向の合うユーザーを一度にたくさん見つけることができるので便利です。
企業が広告の目的でInstagramを使用するのであれば、誰も使っていないハッシュタグを新たに作成してキャンペーンを展開することもできますし、自社の商品や競合の商品に関連したハッシュタグをいくつか見て回ることでマーケティングに利用することもできます。
Instagramの炎上しやすさは?
Instagramのユーザーは「美しい写真を見たい・見せたい」「素敵な写真を投稿できる自分のライフスタイルをカッコイイ」と思われたいというニーズを持っています。
素人がスマートフォンで撮影した写真も、プロのフォトグラファーが一眼レフで撮影した写真も混ざっていますが、そのどれもが質が高くクリエイティビティにあふれています。
Instagramにはこのような独自の「空気」があるため、企業が出す広告の「広告っぽさ」は他のSNSよりも非常に嫌われやすく、「一見広告には見えない美しさ」を求められる状況ができあがっています。
また、前述の通りユーザーが能動的に情報を取りに行かければならないInstagramは、Twitter等に比べて情報が非常に拡散されにくいという特徴もあります。
よって結論から言うと、Instagramは炎上しにくいSNSです。
稀に芸能人の投稿が炎上していることがありますが、それは芸能人が良かれと思って投稿した写真やキャプションについて、その投稿のコメント欄の中に批判コメントが殺到し、それがInstagram外のメディアに取り上げられることで炎上と呼ばれるようになるという流れがパターン化しています。
Instagramは、くどいようですが美しくクリエイティブな写真を共有するSNSであって、Twitterで起こるようなA社の食品に虫が混入していた等のリークや悪ふざけを自慢するような「醜い投稿」はされづらい「雰囲気」があります。
そのおかげで、企業としては風評対策の観点で見るとInstagramはさほど脅威にはならないSNSであると言っても良いかもしれません。
しかし、Instagramを利用する上でその「雰囲気」を壊すようなPRを流せば、芸能人と同じような炎上の仕方をする危険性は十分考えられますし、その後Instagram内でブランディングを立て直すことは難しくなる恐れがあります。
他のSNSと連携している場合も、たとえばTwitter上で炎上すると、Twitterを利用していないInstagramのユーザーからInstagram内でも批判を浴びることになる可能性も捨てきれません。
インターネットの炎上は、いつどこから火の手が上がるかわからないところが、非常に厄介で恐ろしいのです。
Instagramも国内のユーザー数が1000万人を超えています。
決して軽視できる存在ではありません。
SNSにはそれぞれ特徴があり、ユーザーの層や使われ方も様々な違いがあります。
手間はかかりますが、一概に「SNS対策はこうすれば良い」と考えるのではなく、1つ1つ丁寧に向き合う姿勢が大切です。