YouTube(ユーチューブ)とは
YouTube(ユーチューブ)とは
YouTube(ユーチューブ)は誰でも無料で投稿・閲覧ができる世界最大の動画共有サイトです。
2005年にアメリカで設立。2006年にGoogle社に買収され、2007年には日本語版が開始されました。
現在、対応言語は61種類にものぼります。
日本ではYouTubeにアップロードされたペットの動画や事故現場の動画などが、テレビで紹介されることも珍しくなくなってきました。
企業がテレビで放映しているCMを流したり、YouTube限定公開でオリジナルムービーを作成することも増えてきています。
YouTubeは私たちの生活において、インターネット上で一部の人たちが動画を楽しむことだけにとどまらず、メディアや広告としても存在を確立しています。
また、数年前から投稿した動画に広告を貼ることでアフィリエイト収入を得ることができるようになったことから、動画投稿のみで生計を立てる人たちが現れました。
彼らは「YouTuber(ユーチューバー)」と呼ばれ、企業と正式に契約を結んで商品をPRする動画を配信したり、YouTubeそのものにも活躍を後押しされています。
小学生たちが将来の夢に「YouTuber(ユーチューバー)」と書くようにもなってきたと聞くと、眉を顰めたくなる人もまだ多いと思いますが、新しい表現の場を提供してきたYouTubeが、今度は人々に新しい生き方を提供する場に変わっていくのかもしれません。
しかし、一方で世界的にトラブルも起きています。
インターネットではサービスのユーザー数が多くなるほど、トラブルが起こるのは付き物ですが、YouTubeも例外ではありません。
利用規約で禁止されてはいますが、著作権の侵害にあたる違法コンテンツが大量に公開され、世界中で訴訟が起こっています。
違法コンテンツをあぶり出すプログラムに引っかからないよう、テレビや映画の映像を一部を繰り返したり、切り分けて個別にアップロードしたり、左右を反転させるなど、あの手この手を使ってアップロードする不届き者が後を絶たないのが現状です。
この問題をいかに解決するかどうかが、YouTubeの今後の成長の鍵となるでしょう。
YouTubeでの炎上を防ぐには
問題となっているのは、著作権侵害のコンテンツだけではありません。
世界中の企業がブランドを傷つけられ、中傷の対象となるリスクも大いに孕んでいます。
その動画は悪ふざけやジョークとして公開されますが、冗談では済まされず、逮捕者が出て全国的に「事件」としてニュースになるケースも珍しくなくなってきました。
そこで企業が巻き込まれるリスクとして、どのようなパターンが考えられるかを簡単に下記にまとめてみました。
・従業員が仕事中に対応が良くなかった場面を、顧客あるいは第三者に撮影されてしまう。
・従業員がどこの企業の従業員なのかわかる状態で悪ふざけをした動画をアップしてしまう。
・従業員がプライベートでアップした動画が問題となり、他のSNSで話題になった挙句、社名も含んだ個人情報がさらされてしまう。
・顧客が店舗で問題のある行動をとり、撮影したもの(あるいは第三者が傍観する形で撮影したもの)をアップしてしまう。
・顧客が手に入れた商品が不良品で、その様子をアップしてしまう。
トラブルに発展する動画をアップする人物は、大きく分けると企業、従業員、顧客の3種類いることがわかります。
まず、企業が自分で火をつけてしまうことは論外です。
インターネットは実に様々な考えを持っている人がたくさんいます。
誰かを傷つけるような意図があると誤解を招くようなコンテンツは作成しないのが鉄則です。
企画は入念にチェックするようにしてください。
また、顧客の問題行動(あるいは第三者)まで自在に管理することはかなり難しいものがありますが、こちらは防ぐことができなくても、アフターフォローで状況を改善できる可能性があります。
その撮影されている瞬間に従業員がどのように対応をするか、動画アップロード後に企業がどのような態度をとるかが重要なポイントです。
その瞬間に正しい対応がとれるかというのは、時間の戦いです。
不良品のリークについても、とにかく早く調査をし、自社に問題があるようであればすぐに謝罪を行い、自社に問題ないことがわかればすぐに調査結果を公開する等、時間との戦いになります。
時間との戦いを制すには、日頃から「どのようなリスクが想定できるか」をよく洗い出し、何が起こっても対応できるようにマニュアルを作成することが有効です。
完全に防ぐことは難しくても、ブランドイメージが傷つけられないようにある程度準備をしておくことはできます。
さて、昨今大変問題になっているのは、従業員が動画をアップロードしてしまう場合です。
こちらは、先の例よりも世間で取り沙汰されたときの被害は甚大なものとなってしまうことが多いですが、まったく何の策がないわけでもありません。
日頃の従業員教育を今一度徹底し、コンプライアンスを守る意識を持ってもらうことに加え、インターネットとの付き合い方についても研修を行いましょう。
もちろん自社のためではありますが、何より炎上を起こしてしまった人が個人情報を暴かれたり、逮捕歴がついてしまえば個人の人生にも大きな影響を及ぼします。
好き好んでトラブルメーカーになり、前科者になり、家族に迷惑をかけたり自分の人生を台無しにしたいとは思っていないはず。
それでも事件を起こしてしまうのは、実はインターネットへの投稿が危険だということを知らないだけだったりするのです。
また、従業員の気持ちのはけ口がインターネットだけに向かないよう、従業員が意見を発信しやすい社内環境を整備することも大切です。
今後はますます様々な形で問題となる動画がアップロードされていくでしょう。
残念ながらその流れを止めることは難しいのが現状です。
今は世界中の多くの人がスマートフォンを持っていて「いつでも」「誰でも」カメラマンになりうる世の中では、企業も個人も常に危険と隣合わせであることを思い出してください。
そして上記のリスクを防ぐために自社でできることは何か、ぜひ一度、真剣に議論することをおすすめいたします。